INTERVIEW with ILL-BOSSTINO

05

THA BLUE HARVEST

勝手にやったら良いんだよ」

I:最後に、僕達の活動、THA BLUE HARVESTについて。大勢のリスナーがTBHに影響を受けて夢を少しずつ叶えていて。それがお互いにリンクしたことで2021年11月にこの企画が実現したんですが、まずはOKしていただきありがとうございます。TBHの曲を聴き込んでいる人はいっぱいいるのに、こうした企画を僕らが勝手にやって申し訳ないなと思う部分もあるんですが。

B:勝手にやったら良いんだよ。何でもそうだけど、やったもん勝ちだから。そうやって好きなもん同士で自然発生的に始まって、悪い方向に行かないんであれば、好き勝手にやった方が良いって。熱意だから、全部。

I:ありがとうございます。人生において、やりたかったことをやれよって(いう曲も)歌ってらっしゃるし。初めてBOSSさんにTHA BLUE HARVESTの話をもちかけた時から「全然良いよ、やんなよ」って言ってくださって。

B:そうだったね。(Monkに)食べに行った後で、なんとなく(店や今井くんのことも)わかってたから。各地でいろんな人達と交流深めてきたけど、その中でも新しい波という感じがしたね。俺的には。最初はTBHとしての確固たるスタイルとか方向性とかが確立するかどうかぐらいの頃に仲良くなって、交流深めてきた人達が多かったんだけど、俺等も俺等の道を進んでいくわけだし、それが決して最初の頃出会った人達が向いているのと同じ方向っていうわけでもなくて。だんだん疎遠になった人達もいたりもするんだけど、そこを押しのけるようにまた新しい人達がどんどん来てくれる。そういう人達って俺という人間性云々より先に、音楽の方を知ってくれてる人達だから、割と俺達が歌ってることをちゃんと理解して、肯定的に捉えてくれて、自分の仕事とかに生かしてくれてる。

I:ありがとうございます。昨年末のリキッド(2022年末に開催したvol.2)も、本当に奇跡でしたね。

B:あの日、良い循環だなと思ったよ。皆にうまいもん作ってもらって、食って、それエネルギーにライブするみたいなのが。気持ちがこもってる料理を食べればポジティブな気持ちになるし、(俺は)またそれを言葉にして空間に吐き出すわけだし、(料理を)作ってくれた人も皆そこ(ライブ会場)にいて、それがまた彼らのエルルギーになる。ポジティブな良い循環。今回(2023年末に開催するvol.3)もそれがお客さんに伝わって、良い感じで(イベントとライブが)混ざっていったら最高だよね。

I:本当ですね。今回は出店者も増えて、会場も拡大して行う予定です!

B:変な話、今うまくいってない人でも良いんだよね、そこにいる人達が。もしかしたら、会場で頑張ってる今井くんとかの顔を見れない人もいるかもしれないじゃん。例えば、料理人目指してたけど挫折したとか。いろんなことがあるわけじゃん、人間1000人も集まれば。だから、そんな人達も当然入れる余地がある、そういうリラックスしたポジティブな場になってほしいっていうのはある。

あんまりそこを、俺等のアイデンティティとか曲のメッセージでガチガチにしたくない。もちろんその、頑張ろうぜ、前向きにやってこうぜって歌うし、全員そういう気持ちを持ち帰ってほしいんだけど、でもそうは言っても、抗えないことって皆たくさんあって。俺もあるし。だから、美味しいもん食べて、良い音楽聴いてっていうことでOK、みたいな。あの年末というタイミングがね、たとえ(今年)ダメだったとしても、また来年一から頑張るかっていう気持ちになれるところが、あの日の良さなんだと思う。年始だったらちょっとね(そういう気持ちにはなれないかも)。たった2、3日のマジックなんだけど。そこに良い感じにはまってほしい。

I:皆仕事のエネルギーをTBHからもらってる、という人ばかりで。THA BLUE HARVESTを始めてからは、「お前も(TBH)好きなの!?」みたいなきっかけで仲良くなる人も増えている状況です。

B:皆いろんな地域で、東京から離れた場所でも頑張ってる奴等がいるのも、俺達と近いよね。 そういうことがきっと日本各地で点として起きてるんだけど、それを結んでみたら良い感じになった、っていう企画だよね。なんか、皆でツアーしたいよね。

I:したいっす!!!

B:25年やってると、俺等の曲を昔から聴いてくれてた人達が、自分でお店を持ったり大きな仕事を動かせるようになったり、ある程度何かができる立場や年齢になってきてたりする。今。だから割と、面白いことやりましょうよって声かけてくれる人達も多くて。皆それがちゃんとできる人達でもあるし。すごい良い時代だなと思う。

I:改めて、こんな僕らのワガママを許してもらって、本当にありがとうございます。

B:音楽でも食でも、自分の自主制作みたいなもんだからね。そこに俺達のアイデンティティを汲んでくれりゃあもう、ありがたいっていうか。逆に感謝だよ。